本年もよろしくお願いいいたします!
2015年度一発目のブログネタは、ズバリ!ウレタンディッピング♪
いわゆる“ドブ漬け”コーティングを取り上げることに。
(初釣りで完全にホゲてしまって書くことがありませんのでw)
ある程度ルアー釣りをやっていれば、誰しもお気に入りのルアーというのがあることでしょう。
ところが、お気に入りのルアーに限って使用頻度が高くなり、塗装がどんどん剥げ落ちて行く・・・
製品によっては、コーティングが最初からやたら薄くて、使ったその日から塗装がボロボロと剥げ落ちるシロモノもあったりで・・・
(掲示板などでボロクソにけなされていたりw)
塗装が剥げ落ちたルアーは、履き古したジーンズや靴のように、それはそれで味があって愛着も湧くという人も中にはいらっしゃででしょう。
また、塗装が剥げ落ちた部分がゴーストカラーのようになることで、釣果がアップするという都市伝説のような話もありますw
しかし私の場合、塗装が剥げたルアーは審美的にあまり好きではありませんw
ルアーのカラーに関しては、釣果への影響よりも、アングラーのモチベーションなど心理面への影響は無視できませんw
そこで、ウレタン・ディッピング(ドブ漬け)を行うことになります。
以下に、私流の簡便なドブ漬け法を解説したいと思います。
<ウレタンディッピングの目的と効果>
※あくまで個人的な実感です。
・ルアーのコーティング被膜の強化による、塗装剥がれの防止。
・重心移動システムを採用した中空構造のルアーの補強。衝撃によるクラックの発生と水の侵入の防止。
・アイからの水の侵入防止とワイヤーの錆防止。
<準備>
まず、このようなダンボール箱と割り箸を使って作成した簡易的な乾燥ブースを用意します。
乾燥中のホコリの付着を防ぐ目的です。
ハンガーは、このようにクリップを開いたモノを使用。
こちらはカットしたペットボトルに新聞紙を詰めたモノ。
これも使い捨ての簡便な“余剰ウレタンキャッチャー”です。
ウレタンに含まれている有機溶剤の吸引防止のためのマスク。
自身の健康に対する配慮として、これは絶対に必要かと。
こちらはアルコールティッシュ。
ドブ漬けを施す前のルアー表面の汚れ、特に皮脂などの油分をアルコールティッシュで簡易的に除去。
やはり、洗剤で洗うのがベストでしょう。(が、面倒くさいw)
私の場合、ウレタンはこの「アクセル ウレタンコート MJ」を使用しています。
(LRという製品もありますが、MJの方が強度が高い、とされています。)
後程解説しますが、この一度使ったウレタンの蓋はガッチガチに固まって瓶にくっついています。
なので、マイナスドライバーを使って全周に渡って固着したウレタンをベリベリと剥がします。
こちらはウレタンの中蓋。
絶対に捨てないでください(笑)
蓋の密閉性を悪くしてしまいます。
この中蓋に付着したウレタンは、乾燥する前にある程度きれいに拭き取ります。
これも、後のウレタンの保管を考えた配慮です。
<ドブ漬け作業>
まず、ルアーのお尻を手で持ち、頭からゆっくりとルアーを瓶の中のウレタンに、だいたいボディー全体の2/3くらいまで漬けます。
この時、勢い良く「ズボンッ!」と漬けてしまうと、ボディーに気泡がまとわり付いてしまうので、あまり良くないですね。
それと、余剰なウレタンは瓶に戻すのではなく、あらかじめ用意しておいたペットボトルのキャッチャー内にポタポタと垂らして捨てます。
ここはケチってはいけない部分です。
この際、反対の左手はウレタンの瓶の蓋をカポッと被せて塞いでいます。
ペットボトルの新聞が吸ったウレタンは、ベランダなどの屋外でカチカチに完全硬化させた後、ペットボトルごと普通ゴミとして捨てています。
次に、ルアーの頭のアイにクリップで作ったハンガーを付け、ハンガーを指で持ちながら、お尻の方からルアーを2/3くらいまでドブ漬け。
この際、リップや頭にアイまで漬けることはもうしません。
それをすると厄介なことになりますw
ダンボール箱で作成した乾燥ブースにルアーを吊るします。
このように基本的にはお尻を下にして乾燥させます。
こうすると、お尻のアイを伝って余剰なウレタンがポタポタと下に足れていきます。
乾燥後、リアのアイに硬化したウレタンが付着していますので、カッターナイフ等で除去します。
リップにウレタンが付きすぎると、当然ながらアクションにも影響してしまいます。
リップ付きのミノープラグの場合、頭から漬けた後は余剰なウレタンがリップからポタポタと滴り落ちるよう配慮し、場合によっては軽く振ったり振動を与えたりして、余剰なウレタンが垂れるのを促します。
加えて、”こより状にしたティッシュ”で、隙間に溜まった余剰ウレタンを吸い取ったりします。
一通りドブ漬け作業が完了した状態。
この上から蓋をして、ベランダなどの屋外で乾燥させています。
季節にもよりますが、だいたい丸1~3日かけて乾燥させます。
ルアーから有機溶剤の臭いがしないようであれば、ウレタンが完全に硬化した証です。
ちなみに気温が高くて湿気の多い夏は硬化が早いですね。
<使用後のウレタンの保管>
ここからの作業がとても大切!
使った後のウレタンは、毎回必ずウレタンのメーカーが推奨する“専用うすめ液”を注いでから保管することです。
(もしかすると、これを作業毎に行っているという方は少ないかも?)
準備するのは、ウレタン専用うすめ液とスポイトです。
スポイトでうすめ液を吸引。
そしてウレタンの中に注ぎます。
ドブ漬けの作業時に“空気に触れていた上層”を、じんわりと溶かすようなイメージ。
量は・・・うーん、適当にやってますw
次回の使用時にウレタンの“流動性”が保たれていれば、それで良いのです。
その後、蓋をしっかりと閉めて、上下を反対にひっくり返します。
作業中に空気に触れてしまっているあ上層部分を撹拌(かくはん)するのが目的です。
この時、シェイクはしない方が絶対に良いと考えています。
シェイクをすると気泡が発生しウレタンが瓶の中の空気と触れすぎてしまうため、硬化を早めてしまう、と考えています。
なので、上記のように上下を一度だけ反転させることによる攪拌の方が、空気に触れる回数が少ない分ウレタンの持ちが長くなるように感じています、実感としても。
これは、他の方のブログを参考に取り入れた方法なのですが、とても有効だと思います。
蓋が適度に閉まっていることを確認し、アルミホイルを上から巻いて、輪ゴムで止めます。
蓋に関しては、あまりきつく締めすぎると、次回蓋を空ける際に難儀しますw
購入時に付いてきた緩衝材を巻きます。
(家族にバレないようにw)
なるべく温度と湿度の低い場所に保管するのがベストだと思います。(たぶん・・・)
<補足>
火気のない環境で作業しましょう。
今回はブログ写真撮影用に屋内で作業していますが、基本的にこの作業は、私は屋外でしています。
家族に臭いと言われるからです(笑)
喚起対策を十分に行っていない室内でこの作業を行った場合、臭いが数日残ってしまいます。
ウレタンは、空気の温度、湿気、紫外線に反応して硬化しています。
なので、瓶の中のウレタンをできるだけ空気に触れさせないことが長持ちさせるための秘訣。
ドブ漬けされたルアーからポタポタと滴り落ちる余剰ウレタンは空気に触れてしまっているため、ケチらずに捨てます。
“黄ばみ”の出ているウレタンは古くなってきている証ですので買わない方が無難でしょう。
できるだけ黄ばみの出ていない“フレッシュ”な製品を選ぶのがポイントです。
黄ばみの出ているウレタンは、やはり仕上がりも黄色っぽくなり、また流動性も悪くなり始めています。
そういった事もあり、私の場合、ウレタンに関してはネット通販を利用していません。
ウレタンの流動性の悪くなってくると、乾燥中に“ダマ”が出たりして仕上がりに影響します。
下にサラサラと滴り落ちる流動性の高い状態をキープすることが重要です。
軽量プラグやフローティングミノーの場合、ドブ漬けを繰り返し行うとルアーのウェイトが変わってしまい本来のアクションやレンジに影響を与えてしまう場合があります。
目の細かいサンドペーパーでルアーの表面を軽く粗造にしておくと、ウレタンのノリが良くなります。(が、面倒くさいw)
2回漬け、3回漬けとウレタンのドブ漬けの回数を重ねる場合は必ず行った方が良いです。
ウレタンの保管を目的に使用する“うすめ液”に関しては、メーカー推奨の製品を必ず使うことが重要です。
模型塗料用うすめ液などを使ってしまうと、買ったばかりのウレタンが硬化してしまいパーになる可能性があるので要注意です。
瓶に入ったウレタンをドブ漬けに全部を使い切りたいというのも山々ですが、それは難しいです。
保管期間にもよりますが、だいたい瓶の半分以下になったあたりから流動性が悪くなってきたり黄ばみが現れ始めるなど、ドブ漬けという作業自体にも適さなくなってきます。
そうなったウレタンは、私の場合は筆塗り用に格下げしています。
以上となります。
最初は「面倒くせぇ~」と思うかもしれませんがw
慣れてくると、だんだん楽しくなってきます。
みなさんのウレタンディッピングのご参考になれば幸いです。
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